満福稲荷

(まんぷくいなり/東京都港区六本木)

取材日:2007年6月20日
奉納日:2007年2月23日

○○ヒルズなどで注目される六本木。それでも、一歩路地に入 ると古い住宅や店が並んでいたりします。地下鉄の六本木駅から、 最近できた国立新美術館に向かう路地で見つけたのが「天祖神社」 です。そして、その境内社としてあったのが「満福稲荷」でした。


路地に面して立てられた石碑には「天祖(てんそ)神社」とあります。御祭神は天照大神という由緒正しい神社で、 この地の古い呼び名「龍土村」から「龍土神明宮」と呼ばれているようです。
石碑の裏側には「テレビ朝日」の文字が。これはこの神社の神輿を新調した際に地元に 本社を置く同テレビ局が寄贈でもしたのでしょう。さすが六本木です。
鳥居の前は参道ではなく、奥行きのある駐車場です。元々は石畳でもあったのではないでしょうかね。
大きな石の鳥居の先には、両側に狛犬が並び、正面には本殿に至る階段があります。
階段の近くまで足を進めると右手奥に、なにやら赤い鳥居がありました。なんとも稲荷のにおいがぷんぷんです。
近づいてみると紛れもないお稲荷さんです。三連の赤鳥居の奥には、こじんまりとした祠が見えます。
祠の前にも小さな赤い鳥居が供えられていますね。両側には、赤い灯篭が粋です。祠の土台は稲荷によく見られる溶 岩状の岩です。この辺りは小さな商店も多いため、きっとここに詣でる店主も多いことでしょう。
祠を挟んで一組の石狐が座っています。でも残念なことに、金網に囲まれてしまっています。
でも、この狐はうっすらと緑の苔をまとい、曲線の美しいなかなか上品なおきつねさんでした。
ちょっと見難いですが、柔らかなラインで美しい狐の顔をうまく表現しています。
これは左手の狐です。足元には宝珠を持っています。しっぽも、ふんわりぴん、とかっこいいですね。

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