豊川稲荷東京別院

(とよかわいなりとうきょうべついん/東京都港区元赤坂一丁目)

取材日:2005年6月9日

ここは「東京別院」とあるように、もともとは愛知県豊川閣の別院で
あの大岡越前守が信仰した豊川ダキニ真天の釈尊像をお祀りしている
のだそうです。ダキニ天というのは、稲穂を担いで白狐にまたがった
お姿の神様です。

これが豊川稲荷の縁起書です。
これは地下鉄の赤坂見附駅から数分のところにある歩道橋の上から見た豊川稲荷です。
ひっきりなしに車が流れる国道246号線沿いのこの一角は深い木立に囲まれ、まるで別世界です。
稲荷神社としては、これまでに見たこともないほど立派な門構えの入り口です。
門扉にも堤燈にも、あの稲荷マークが記されています。
灯篭ににもこのとおり、お狐さまが彫られています。
これが豊川稲荷の本殿のようですが、この時はちょうど修復工事中でした。その手前には、一対の大きな狛狐が見えます。
お社の前には、たくさんの幟が並んでいます。まさにお稲荷さんの迫力です。
本殿両脇の狛狐です。ブロンズ製のようです。高さは1メートル以上はあり、とても大きくて立派なお狐さまです。しかも筋肉質で強そう。
これがその狛狐のお顔。でもなんだか牛みたいに見えませんか?狐には見えないですね
これは入り口近くにある「子だき狐」です。ここの神社のために作られたものかどうかは不明ですが、母狐の深い愛情が感じられる作品です。
その子狐のアップです。なんだか、いかにも「悪がき」という風情です。
その上に置かれた母狐の前脚が、とってもいい感じです。
三角顔の狐です。なんだか柴犬みたいな表情ですね。
これは、木漏れ日の間になにやら凄んでいる様子の狐です。凛々しいです。耳が大きくてミッキーマウスのようです。
狐、というよりも湖面に浮かんで羽根繕いをしている水鳥の群れに見えませんか?
けっこう怖い表情の狐です。
これも、怖いですね。なにもそんなに睨まなくてもいいのに。咥えた巻物が、千切れそうですよ。
斜に構えた不思議なポーズの狐です。何をすましているのでしょう?
なんか、子狐っぽいですね。ボール遊びしてるような。前掛けが赤ちゃんのよだれ掛けに見えます。
後ろ姿がかっこいいです。ぴんと立った尻尾が凛々しい。
前脚の脇の下に渦が見えますね。腋毛でしょうか?
別院の敷地内には複数の稲荷の社があります。これもそのひとつ。その祠の中にいた石狐です。珍しく身体を伸ばしているポーズです。
それにしても、これらの赤い前掛けは、どういう意味があるのでしょう?お地蔵さんにもありますが。
苔むしていかにも古そうな狐たちです。どこかの稲荷から持ってきたものでしょうね。
廃社になったりして、行き場がなくなったのでしょうか。でも、ちゃんとペアで連れて来られてよかったね!
これまた不思議な表情のお狐さまです。口元がフラミンゴ状態です。石狐にはいろんな作風があって、それが面白いですね。
さきほどもあった、おにぎり顔の狐です。目がつぶらで、おだやかな表情ですね。
これはちょっと変わったデザインの狐です。近代的な感じですが。新しいものでしょうか?東郷青児の絵みたいですね。
小振りでも、なかなかの力作です。前掛けに隠れている脚も見たい気がします。
これもちょっと変わったデフォルメです。言い方悪いですが、少しお間抜け風の。でも狐のデフォルメとしては、なかなかいい線いってます。
なかなかシャープな感じのお狐さまです。小気味よいですね。
あらら、赤いアイシャドウですか?子供がそんなお化粧して!まだ早いっつうの!!
母狐の足元に、ちょっとだけ子狐の足がみえます。
見つめ合ってるのか、やや視線をずらしているのか・・。
微妙な関係かも・・・・。
なかなかリアルなお姿です。
緑の苔が貫禄ですね。
そして、これが極めつけです。ちょっと怖いですが、小さいながら威厳があります。
もうこれだけで立派に稲荷を主張していますね。これを中心に一定半径内は、しんとした空気になります。

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