妙法稲荷神社

(みょうほういなりじんじゃ/東京都大田区本羽田)

取材日:2003年7月12日

享和元年9月(180年)大洪水の被害から立ち直る為、京都伏見大社の
分霊を賜り、大松の下に社殿を建立し、鎮座されたものと伝へられている
この松の根元には白蛇が住み、神の使いと云われたことから、蛇稲荷とも
呼ばれ信仰を集めていた。大正12年の関東大震災の折、大松も社殿も
焼失したが、当時の有志ににより松の切り株の上に八角堂が建立され、
妙法稲荷と呼ばれ信仰を集めていた。昭和20年の戦災によって八角堂は
焼失したが、昭和31年崇敬者並びに地元有志により現在の社殿が建立
された。(以上「穴守稲荷神社」ホームページ記述より転載)




東官守稲荷神社から歩いて5分ほどの場所に、公園のような感じで見えてくるのがこの妙法稲荷神社。
木立越しにたくさんの赤い鳥居が並んでいるのが目に入ってきます。
正面にはまず立派な石の鳥居が。そして、その奥にはたくさんの赤い鳥居が並んでいます。稲荷特有の演出ですね。
何本かの赤い鳥居を抜けるとそこには両側に狛狐がいました。しかし、ここも金網に囲まれています。しかも頑丈そ うな赤い枠までついています
この金網の中の狐像は、とてもリアルなのです。このシルエットからもわかるように、
まるで生きているような形をしています。
きつねの息遣いが聞こえてきそうです。だから、逃げないように金網で囲ってあるのでしょうか?
そして、特徴的なのはこの尻尾。普通、狛狐の尻尾はぴんと立っているものですが、こ の狐の尻尾は足下にてれんと垂れています。これがリアルさをますます強調しているようです。
きつねの顔の正面です。耳と口に朱で着色してありますがそれがなくても十分にリアルです。じっとこちらを見据え ている目は、とても理性的で何かこちらの想いをお見通されてような気がしてきます。
一番奥のお社にはたくさんの幟が立てられており稲荷パワー全開です。手前の丸い筒状 のものは、いったい何でしょう?確か鴎稲荷神社にもあったものですが。
狐塚、というものがどういう意味をもっているのかは解りませんが、ある種の畏れと信 仰の対象であることは想像できます。この下に何かが眠っているのでしょうか?ミステリアスです。

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