稲荷山神社

(いなりやまじんじゃ/平塚市高浜台)

取材日:2007年3月3日
奉納日:2007年3月5日

JR東海道線平塚駅から海に向かって「学園通」という広い通りを15分ほど歩いた住宅地の中にある神社です。地図で見たときは、名称が「稲荷山神社」であって、必ずしも「お稲荷さん」である確証はなかったのですが、念のためと思って立ち寄ってみたら、立派な稲荷神社でした。それもかなり由緒のあるお稲荷さんです。


きれいに区画整理された閑静な住宅街の一角に、この神社が見えてきます。大きな御神木などはなく、開放的な雰囲気の神社です。いかにも湘南っぽいです。
由緒書きによると、この神社の創建は今から1200年も前ということで、平塚では最古の稲荷神社である、とも記されています。
入り口には真新しい大きな鳥居があります。その陰には古い石の鳥居も見えます。
なかなかシンプルでモダンな神額です。最近はこのようにシンプルなものをよく見るのですが、個人的には、もう少し装飾があって、うやうやしいものが好きですね。
古い石鳥居の先にはお馴染みの赤鳥居群が連なります。この鳥居のアーケードはいかにも稲荷らしくて、見るたびに興奮してしまいます。
さて、ここのお狐さんです。比較的新しいもののように見えます。デザインも最近のものに多い筋肉質でシャープなものです。
なかなかカッコいいですね。口には珠を咥えています。切れ長の目が鋭く辺りを見渡しています。
脇のあたりはこのように渦を巻いた造形がされています。巻き毛なのでしょうか、どういう意図なのかはわかりません。
足元には宝珠があります。爪のあたりの赤い線は、見たところ筆で描いたものではなく細い針金のようなものを赤く着色して、それを接着しているようでした。
これは左手の狐。こちらの足元には子狐がいます。子狐を従えた像が右か左かについては、今までに見たところ、特に一定していません。
口元には巻物が咥えられています。鋭い牙でしっかりと守っています。耳もぴんと立って精悍な感じです。
子狐のくせに、辺りを睨む眼光の鋭さは、すでに一人前です。それでも、その背中はしっかりと母親に押さえつけられています。
【湘南サーフ】
この神社から5分ほど歩けばそこはもう平塚海岸です。この日も多くのサーファーで賑わっていました。

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