駒岡稲荷社

(こまおかいなりしゃ/横浜市鶴見区駒岡1丁目)

取材日:2006年9月18日
奉納日:2006年9月18日

環状2号線から「鶴見獅子ヶ谷通」に入ってすぐのところにある稲荷です。今は住宅地になっていますが、稲荷のできた頃には、まだこのあたりは雑木林だったのではないかと思われます。それでも、幹線道路近くとは思えないほど静寂な空間なのは、やはり稲荷のせいでしょうか。
ちなみに「駒岡稲荷」というのは正式名称ではありません。固有の名称が記されたものがなかったので、とりあえず所在地名で呼んだものです。


住宅地の駐車場と宅地の間に長く伸びた参道が続き、その先には白い石製の鳥居が見えます。稲荷独特の赤い鳥居ではないので、一瞬、稲荷なのかしら?と思ってしまいます。
しかし、その石鳥居に掛けられた額には「稲荷社」と記されています。ただこの稲荷固有の名称はありませんでした。
鳥居をくぐると、その先には階段があり、小高い境内に続いています。
階段の上り口上手には、手水鉢があります。そこには炎をまとった宝珠が浮き彫りにされています。
階段を上りきった境内には、しっとりとした社があります左手には、ちらっと石狐が見えますね。
これが右手の石狐です。白い花崗岩ですが、今までに見たことのない意匠です。これは平成8年に奉納されたものなので、新しいデザインなのでしょう。
尻尾のうねりが、なんともセクシーな感じです。それにしても、左足が妙に短く作られているのですが。
顔の意匠はとても今風です。シャープな感じですが、こちらはメスなのでしょうか、少し優しい表情に見えます。
足元には子狐がくるりと身体を丸めています。母狐に守られて安心しきっているようですね。
こちらは左手の狐です。なんとなく四角っぽくて、身体の線が固いですね。
でも、こちらの尻尾はふんわりとうねっていますね。左足には宝珠があります。
こちらの顔の表情は、なかなか鋭く、精悍な感じです。
お社に掛けられた額には「稲荷大明神」とありますが、やはり固有の名称は書かれていません。
お社の中をフラッシュ撮影したら、中にはこんな祠がありました。小さいながら、なかなか堂々とした佇まいです。
社側から境内入り口方向を見たところです。両側に石狐がいる位置関係がわかります。
境内の隅に、こんな祠のようなものがありました。稲荷なら赤いことが多いのですが、これは青色です。いったいこれは何なんでしょう??
近くに行ってみると、中には小さな石碑がありました。何か文字が刻まれているのですが判読できませんでした。手前には、眷属なのでしょうか?石狐ならぬ「石猫」が並んでいます。
どう見ても「猫」ですよね。それにしても、眷属のつもりなのでしょうか?なんだかよくわからない不思議なものでした。

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