幸稲荷社

(さいわいいなりしゃ/川崎市幸区中幸町1丁目)

取材日:2006年4月16日
奉納日:2006年6月28日

川崎駅から歩いて20分くらいの静かな住宅街にあるお稲荷さんです。川崎というと、駅前の喧騒と岸壁側の工場群のイメージが強いのですが、駅の西側は現在、再開発が進んでいて、新しいビルや道路ができつつあります。その奥は、幹線道路から入ると閑静な住宅地です。この稲荷は、そんな中にあります。

御影石に彫られた立派な由緒です。この稲荷はもともと地元の農民によって祀られていたもので、その後名称を変えたりして昭和55年に現在の幸稲荷社として宗教法人化されたもののようです。
これが神社の全景です。周囲は住宅が建ち並び、少し歩くと地元の商店街があるという典型的な都市型住宅地です。でも、かつてはこの辺も農地だったのでしょうね。
この石柵と鳥居がなければ、一見普通の住宅といった感じのつくりです。本殿の左手はたぶん社務所と思いますが、本当に普通の家です。
神社の正面です。どうしてもコンクリート造りの社>はこういう風に直線的なデザインになってしまいます。ちょっと物足りない。入り口の鉄扉を開けようとしましたが鍵がかかっていて、中には入れませんでした。左の黒い四角の板が由緒書きです。
鳥居の額には「幸稲荷社」とあります。もともとの名称は稲荷の建立者の名前がついていたようです。この幸という名称はこのあたりの地名にちなんでいます。
そして、これが幸稲荷の狐です。いつ頃の作かは不明ですが、筋肉質系、狼系のデザインです。肩のあたりの盛り上がりが特徴的です。顔のデザインもユニークです。細い目の造型がシャープです。
これが左側の狐です。後ろ脚の筋肉の造型がすごいですね。何か渦巻いているみたいです。尻尾は左右の狐ともに、一度折れたみたいで、セメントで補修してありますそれで、門扉に鍵がかけられているのでしょうか?

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