笠のぎ稲荷神社

(かさのぎいなりじんじゃ/横浜市神奈川区東神奈川)

取材日:2003年12月7日

京浜急行本線の神奈川新町駅のすぐ近くにある稲荷神社で、走っている
電車からでも、たくさんの赤い幟ですぐにわかります。いつか寄ってみたい
と思っていた神社です。ご紹介しましょう。



天慶年間(938から947年)に稲荷山という場所に創られたのがはじまり。
元禄2年に山麓に移られ、その時に、社前を通行する人々の笠が自然に脱げ落ちるとい うことから笠脱(かさぬぎ)稲荷大明神と称された。今の場所へは明治2年に遷座された、と書いてあります。
なお、「のぎ」の漢字がパソコンでは出なかったので、仮名表記にしています。正確には左の写真のような文字です
少し高くなった境内には、このように赤い幟が立ち並んでいます。いかにも稲荷の雰囲気ムンムンですね。
階段を昇ると、そこには立派な本殿があります。左手にある大木は夫婦和合の御利益の ある御神木だそうです。社の手前両側にはちゃんと石狐が鎮座しています。
これが向かって左手の石狐です。
新しいものらしく、形状は五月稲荷や福本稲荷の狐に似ています。
口には巻物を咥えています。なかなか筋肉質で彫りの深い狐です。爪が大きく、あまり狐らしくありません。
同じ狛狐を横から見たところ。現代的なデフォルメですね。筋肉モリモリです。
でも、あまり狐らしくない、まるで「西洋犬」のようですね。
これが反対側の石狐。えらのところにある、髭状のものが特徴的なデザインです。
石狐の足下には、油揚げが置かれていました。誰かが奉納したのでしょう。
まわりの葉っぱは、別にお金に化けるのではなでいしょうね。
それにしてもこの鋭く大きな爪!どう見てもキツネには見えないのですけれど???
ところで、石狐の横にあったのが、この大きな筒。確か、東京の羽田七稲荷群にもコンクリート製のものがありまし た。いったいこれは何なのでしょう?ちなみにここでは、社の屋根から落ちる雨水を受けるようになっていましたが
境内にある灯籠にこんな不思議なマークの浮き彫りがあります。とっても不思議で興味 深い形をしています。いったい、何なんでしょう?
これはおなじみの「稲荷マーク」ですね。やけにカラフルに塗られています。
この素朴な手書きされたマークは、紛れもなく稲穂をモチーフにしたものです。

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