(がんそ?おまんいなりじんじゃ/山形県山形市円応寺町)
取材日:2004年8月14日
以前、紹介した「尾萬稲荷神社」から歩いて3分ほどのところに この神社があります。こんなに近くに、どうして「ふたつの尾萬 稲荷」があるのでしょうか?私の父親から聞いたのですが、先に 紹介した尾萬稲荷神社は、実はこの神社がオリジナルだというの です。 もともと、この神社がこの地にあり、近くを流れる馬見ヶ崎川が 氾濫した際に、ご神体が流され、流れ着いたのが、先に紹介した 尾萬稲荷の場所だったのだそうです。そのご神体を見つけた住民 が、その場に新たに祀ったのが先の尾萬稲荷神社だそうです。 |
一方、慌てたのが、もともとの尾萬稲荷があった地元の人 たち。そこで有志が集まってこの建物を建て、祀りなおし て「こちらこそ本物の尾萬稲荷だ」と主張しているんだそ うです。でも今では、普通に「尾萬稲荷」と言うと、先の 稲荷を指すことが多いです。 | |
なんとなく普通の住宅みたいな社殿です。公民館みたいで すね。でも、手前の石の鳥居はなんとも味がありますね。 | |
額にも確かに「正一位尾萬稲荷神社」とあります。立派な 額ですね。まあ、どちらが本物かどうかよりも、それぞれ にそれぞれの住民が大切に祀ってくれればいいのでしょうね。 | |
先の尾萬稲荷にも石の鳥居がありますが、こちらにもあり ます。こちらは形状も荒削りですが、なんとも言えない味 わいがあります。造りすぎていない魅力ですね。それにし ても、ふぞろいな石同士が見事に組まれています。 | |
その石鳥居の置くには、ふたつの赤鳥居があります。それ
にしても、強烈な赤ですね。 結局、ここでも狐に巡り会うことはできませんでした。山 形で狐に出会うのは、至難の業のようです。それにしても 稲荷神社にまつわる、このような由緒は、本当に興味深く 面白いものですね。 |